皮張替えの必要があるって本当なの?

先日東京の徳絃社で、二胡調整のお客さんが来られた。

北京八角形黒檀二胡だった。

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どうしても外弦を弾く時第一ポジションDの音が雑音になりやすい。

ほかのところで調整に出したら、蛇皮が薄いからその雑音が出るため、張り替えたほうがいいと言われたそうです。

お客さんはとても心配しているようだった。皮の張り替えか....っと。

そして雑音になる原因のもうひとつは胴体中の第二音筒が固定できず落下したと言われた。

そのため接着剤で第二音筒に棹が貫通したとこに接着剤を入れて仮止めしていた。

お客さんは一週間後演奏があって、でも問題が解決できなかったため、とても焦っていた。

------検証-------

とりあえずその二胡の本体状況を全体にチェックした。

北京二胡製作師名匠の王鉄樹の作品で、同じような楽器は僕も20年前から持っていた。

懐かしい。この二胡の特徴もよく分かった。

弾いてみたら確かにDの音が時々変な音になる。

お客さんに「これはウルフ・トンの可能性が高いで、よく楽器に出てくる問題音」と説明したら、ちょっと意味が分からないそうだが。

まず一番調整しやすい順番で駒とフェルトを交換した。

元の駒は油煎駒で、背が少し低い。

十三堂のやや背高い血紫檀駒を入れ替えて、元々あんまり効果のないフェルトを十三堂の高密度羊毛フェルトに換わた。

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すると、Dのウルフ・トンが出なくなった。

お客さんは信じられない顔で、音色もこんなに変わったとびっくりしたようで。

こんなに簡単に雑音消すとは........お客さんはうれしいし、僕もほってした。

では次は音色の調整。

十三堂の血紫檀駒は重さがやや重い、結構皮の振動を抑える効果がある。でもウルフ・トンは消えた。

お客さんの目が瞬間大きくなった.....(笑)

だが、この駒をつけると、せっかく大きく明るい音色が急に風邪気味音色になった。

そして今度十三堂の骨董老紅木駒を入れ替えた。

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するとこの二胡は瞬間生まれ変わったようにとても甘い音色に鳴った。

驚いたお客さんは嬉しい顔でしばらく弾いてた。よかったです。

第二音筒は接着されて動かないのでそのままにした。

本来なら第二音筒の棹穴が緩めると、二胡全体にビリビリのような雑音が出る。

だから音筒の問題じゃないと思った。

確かに北京二胡の皮は薄い。

でもあんまりいい皮を使ってない、安っぽい観点は間違いだった。

北京の職人さんは八角形の二胡に合わせて、皮の厚さを調整するため薄く削ってある。

北京二胡独特の明るい音色が出て、音量も大きい。

それは多年の経験や研究の結果でなった作り方。

この二胡の皮は鱗の配置が整えるし、弾力もある。

二胡は5年使ったので、真ん中はやや凹んでいるため、

駒を少し背の高い駒に換えてで弦と皮のバランスを取る。

蛇皮交換はよほど凹み、雑音など調整が解決できないものなら仕方なくやりますが、

それは最後の手段です。

調整がうまくできず、すぐに蛇皮交換を言い出すのは、お客さんがショックするし、その製作者にとても失礼だと思うね。

呉俊徳
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